写真でたどる“実家じまい”──手放す前にやりたい〈家族アルバム〉ワークと5つの準備ステップ【2025年版】
実家じまいを前に抱く“モヤモヤ”――。
「思い出は残したいけれど、現実的な手続きも進めなくては……」
そんな感情と実務のはざまで立ち止まっている方に、“心”と“段取り”を同時に整理できるガイドをお届けします。
もくじ
「実家じまい」とは?進め方のポイントを3行で理解
「実家じまいは、家を閉じる作業ではなく家族の物語を次章へ引き継ぐプロセス」
正直、負担に感じる部分もあると思いますが、ポイントを押さえて納得の実家じまいを進めましょう!
- 家のライフサイクルを締めくくる行為――売却・解体・建て替え・賃貸化など形はさまざま。
- 家族の感情ケアが成功のカギ――“置き去りの思い出”が後悔を生みやすい。
- 初動の情報収集がコスト差を生む――市場価格・権利関係・税制を早めに把握する。
よくある後悔TOP3
- 思い出の品を慌てて処分してしまった
- 相続人間で感情的な対立が起こった
- 査定・費用比較を後回しにして損をした
では、こうした後悔を避ける第一歩は何でしょうか?
答えは――アルバムを囲んで思い出を語り合うこと。次項でご紹介する〈家族アルバム〉ワークが、そのスタートラインです。
実家じまい前にやる〈家族アルバム〉ワーク
目的:写真を手がかりに“家のストーリー”を可視化し、家族の感情を整える。
STEP① 写真を発掘するコツ
- アルバム棚・押し入れ・スマホ内を年代ごとにざっくり仕分け。
- 古いプリント写真はスマホで真俯瞰撮影 → スキャンアプリで補正。
- 家を背景にした写真を優先的に収集するのがポイント。
STEP② 家族でエピソードを語り合う
- 写真1枚につき「いつ/誰と/何を感じたか」を付箋に書き、テーブルに貼る。
- 思い出しづらい年号は、学校行事・流行歌など外部トリガーで補完。
- 祖父母・きょうだいがオンライン参加なら、ビデオ通話で画面共有を。
STEP③ ベストショット3枚を選ぶ
- 「家そのもの」「家族の集合」「象徴的なモノ」の3ジャンルで選定するとバランスが取りやすい。
- 迷ったら「今後誰かに語り継ぎたいか」で判断。
チェックリストPDF(LINE登録で無料DL)を活用し、写真整理を時短しましょう。
心が温まったところで、次は“段取り”です。 写真を通じて家族の気持ちが一つになったら、現実的な手続きを進める番。2025年最新ロードマップを、5つのステップにまとめました。
5つの準備ステップ【2025年最新版】
目的:実務で迷子にならないよう、最初に押さえるべき5項目を“地図”として提示します。これをたどれば、実家じまいの全体像が見えるはずです。
- 市場価格を知る
- 権利・相続をチェック
- リフォーム vs. 建て替え vs. 売却を試算
- リフォーム概算=延床㎡ × 6〜12万円が目安(参考:リフォーム産業新聞 2025年単価調査)。
- 解体費:木造住宅で平均3〜5万円/坪(一般社団法人家屋解体協会 2024年データ)。
- 思い出の保存方法もいろいろ
- 写真デジタル化+クラウド共有
- 1/80 ミニチュア模型化(市販材料が豊富で、一般的な家屋が約30cmに収まり扱いやすい)
- 学区・地域資料館への寄贈
- 家族会議:感情と数字を切り分ける話し合い術
“お仕事会議”ではなく“家族だんらん”として開くのがコツです。家族団らんタイム → 数字タイム の二段構え
ステージ 雰囲気 & 演出 進め方のヒント ステージ① 思い出共有カフェ(約20分) ダイニングテーブルにお茶とお菓子を用意。BGM は当時のヒット曲プレイリスト。 席に着いたら、アルバムやスマホ写真をランダムに1枚ずつ取って回覧。「この時〇〇だったよね!」と自然に語り合う。盛り上がったエピソードはカードサイズのメモに書き、テーブル中央に置く。小学生のお孫さんがいれば、聞き取った思い出をイラスト化してもらうと場が和む。 ステージ② ゆるっと数字コーナー(約30分) テーブルに模造紙を敷き、色ペンで“売却”“建て替え”“賃貸”の丸を描いておく。 お菓子をつまみながら、模造紙に〈費用〉〈手間〉〈タイムライン〉を付箋で貼るゲーム感覚ワーク。数字がわからない項目は“?”付箋にして次回宿題へ。最後に全員が好きな色のシールを1枚貼り「今の気持ちはコレ!」と投票。最多票プランを“仮ゴール”に設定。 ポイント
- 進行役は“司会”より“バリスタ”のつもりで、会話が詰まったら飲み物を注ぎ足す。
- スマホで写真を随時スキャンし、LINE 家族グループにアップ → 共有アルバムが自然に完成。
- 時計よりも体感を優先。20分 + 30分は目安で、盛り上がれば延長 OK。
終わり方
- 模造紙の写真を撮り、LINE にアップ(議事録代わり)。
- 次回までの“宿題付箋”を担当者に渡し、お開き。
よくある質問(FAQ)
Q1. 写真は何枚残せば十分?
A. “家を語れる10枚”が目安。選抜に迷ったら PDF チェックリストを。
Q2. ミニチュア制作にはどのくらい期間がかかる?
A. 標準で約2か月。最短1か月から最長半年まで、条件に合わせて調整可能です。
Q3. 相続登記の相談はどこへ?
A. 司法書士への無料相談窓口リンクを記事内に掲載しています。
まずは“触れる思い出”づくりから始めよう
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この記事の活用法
- 家族LINEにシェアして“写真発掘日”を決める
- チェックリストPDFを印刷し、作業進行表に
- 1/80ミニチュア化サービス「思い出の家」を検討し、“家の物語”を次の世代に伝えるツールとして活用
オーダーメイドジオラマ「思い出の家」詳細 → https://sakatsu.jp/maker/ordermade/omoide/
次回予告:実家じまい〈費用詳細編〉
次の記事では「リフォーム・解体・売却それぞれにかかる実費と税金」を具体的な見積書サンプルとともに解説します。ステップ⑤で貼った“?”付箋の答えを一緒に確認しましょう。公開は 2025年5月25日予定 です。LINE で更新通知を受け取れるよう、下のボタンから友だち追加をお忘れなく!

この記事を書いた人
なおきくん(坂本直樹)
ジオラマ専門店「さかつうギャラリー」の2代目店長。2014年から鉄道模型専門誌「N.(エヌ)」で作例、ジオラマ用品紹介を連載。リアル店舗で接客、ネットではAIになって皆さんのご相談に乗ってます!(時々、知ったかぶり)
32歳でさかつうギャラリーに加わるまではジオラマ、どころか模型と縁のない人生でした。そんな超初心者、予備知識ゼロでもジオラマって楽しいと感じたので「ジオラマを楽しめる人は絶対もっといる、広めたい!」と思って続けています。いまは素晴らしいジオラマ作品や作り方をご紹介して、驚くお客様の姿を拝見するのが生きがいですね。
なおきくん人形は人形作家の「あかおかずみ」氏に作っていただきました。あかおさん、ありがとうございます!